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【HP】怪鳥の子

第32章 ガールズトーク


「アイツに人を殺す度胸なんてないよ。むしろドビーの方がハリーを殺しちゃうんじゃないかって、そっちの方が心配だ」
「言えてる。でもコリンをやったのはマルフォイだと思う」

 ハリーとロンはミラを見据えたが、ミラも目を逸らさずに二人を見返した。
 「何か知っているかもしれないわ」と、張り詰めた空気に耐えかねたハーマイオニーが、薬を混ぜながら呟いた。


「それに、マルフォイが継承者かどうか、これではっきりさせるためよ」



・・・・・



 コリンが襲われたことは、月曜日の朝には学校中に広まっていた。医務室で死んだように横たわっていると、誰もが噂していた。特に一年生は一人で勝手に動き回ると襲われると、グループになって白の中を移動するようになった。

 目には見えないが、確実に恐れ疑う雰囲気が広がり始めた。

 ジニーはますます元気がなくなった。呪文学の授業では、コリンが隣の席だったせいもあり、目に見えて落ち込んでいるのがわかった。

「ミラ、わたし、怖いわ…」
「大丈夫だよ。クリービーは石になっただけだから、マンドレイク薬が完成すれば目を覚ますよ」
「そうだけど…」
「ジニーは大丈夫だと思うけど、まずは自分の心配をした方がいい。また顔色が良くない」

 ミラは少し青白い顔をしたジニーの顔を心配そうに見つめた。
 そして早く『継承者』を見つけて、ジニーに元気になってほしいとミラは思った。そのためには『ポリジュース薬』の完成が何よりも大事だと、ミラは嫌でも痛感した。ドラコは『継承者』ではない----それはミラの勝手な願いだ。そうでないという証拠もないため、ハリーたちに強く言うこともできない。
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