第22章 予期せぬ再開
なんとかロックハートの本を全て揃えてハリーのところへ向かっていると、ハリーの横にはジニーがいた。そしてハリーの前には、今日二回目となるプラチナブロンドの髪の持ち主がいた。
すぐに何があったか理解した ミラはできるだけ早くハリーの元へ向かった。ロンもそれに気が付いて、ミラの後に続いた。
「ジニー、大丈夫?」
顔を真っ赤にしているジニーに、ミラは心配の声をかけた。
「なんだ、君か」
ロンが靴の底にくっついた不快なものを見るような目でドラコを見ていた。
「ハリーがここにいるので驚いたってわけか、え?」
「ウィーズリー、君がこの店にいるのを見てもっと驚いたよ。そんなにたくさん本を買い込んで、君の両親はこれから一ヶ月、飲まず食わずだろうね」
と、ドラコが言うと、ロンはジニーと同じくらい顔を真っ赤にさせた。ロンもジニーの大鍋に本を入れ、ドラコに向かっていこうとすると、ハリーとハーマイオニーがロンの上着をしっかり掴んでいた。
ドサドサ、と大量の本が床に落ちる音が聞こえると、ミラが本を捨ててドラコに向かっていた。ハリーはもう片方の手を、ミラの上着を掴んだものの、ミラはそれを振り払って行ってしまった。
ドラコはロンではなく、ミラが向かってきたことに驚き、一歩後ずさった。ミラはドラコの首元の服を掴み上げると、近くの本棚まで押し付けて首を圧迫した。
「それ以上ロンの家族を侮辱するなら、私が許さない」
「っ…グローヴァーッ!お前には関係ないだろ!」
ドラコは押しつけられている手をなんとか剥がそうと、ミラの手を強く掴んだが、ミラは更に力を込めて、強くドラコを睨みつけた。
「ウィーズリーさんがどれだけいい人か、アンタは知らないからそんなことが言えるんだ…」
「はっ…知る必要もないね」
ドラコも負けじと睨み返した。
「ロン!ここは酷いもんだ、さっさと店を出よう」
と、そこへアーサーがフレッドとジョージを連れて、人混みをかき分けながらやってきた。
「----ミラ、君も…何をしているんだ?」
アーサーが驚いたようにミラと、首元を掴まれている少年を交互に見ていた。
「これは、これは、これは--アーサー・ウィーズリー」