第22章 予期せぬ再開
銀行で必要な分のお金をとると、銀行の出口でみんなと別行動することになった。モリーはしっかりれフッドとジョージに、『夜の闇横丁』に行かないように釘を刺していた。
そして一時間後に、フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店で落ち合うことを約束してみんなはそれぞれ行きたいところへ向かった。ハリー、ミラ、ロン、ハーマイオニーは曲がりくねった石畳を散歩していると、見かけたアイスクリーム屋さんで、ハリーがいちごとピーナッツバターのアイスクリームを四つ買い、四人で楽しく舐めながら路地を歩き回った。
「ミラって欲しいものってある?」
四人でウィンドーショッピングを楽しでいると、ハーマイオニーがミラに尋ねた。
「…特にない、かな」
ミラは少し困ったようにハーマイオニーの質問に答えた。考えても何も浮かんでこなかった。必要なものが最小限あればいい。銀行には金貨が数え切れないくらいあったが、買う物が学校の必需品ぐらいしか思い浮かばなかった。
そして鍵を送ってくれた人物の『大事に使いなさい』という言葉が忘れられなかった。だから無駄遣いはしたくなかった。上手く使えば、あの孤児院を出た時にも必要だと考えていた。
----一体誰が送ってきたのだろうか?と、ミラは時々ふと思い出した時に気になっていた。
高級クィディッチ用具店の前を通った時、ミラはまだドラコとルシウスがいるんじゃないかと一瞬ヒヤッとしたが、もう二人の姿は窓越しからも見えなかった。
ロンはウィンドーに飾られている、好きな選手の競技用上着(ローブ)を食い入るように見つめて動かなくなった。ハーマイオニーが隣のお店でインクと羊皮紙を買うからと、男子二人をなんとか無理やり引っ張って行くことが出来た。
ミラもそういえばインクがだいぶ減っていたなと思い出し、ハーマイオニーと一緒にインクを買った。他に何かないかと、店内を暇そうに歩いていると、羽ペンが揃っているコーナーについた。
色々な鳥の羽で作られた羽ペンは、上に飾られているほど高価なものが並んでいた。その他には自動で書き取りができる羽ペンや、色が変わるものや、回すと羽の色が変わるものまで、さまざまあった。
いくつかの羽ペンを手に取ると、ミラはインクと一緒に購入した。