第21章 ウィーズリー家
「華やか?ミラとジニーが?」
ロンが似合わないと言った顔でこっちを見ていた。
「ロンは見る目がないの」
「今に始まったことじゃないから知ってる」
「聞こえてるぞ!」
ミラとジニーはロンのことを気にせず、朝食を食べ始めた。半分を食べ終える頃ドタバタと階段を降りてくる音がキッチンまで聞こえてきた。フレッドとジョージだ。
「おはよう、母さん!」
「今日も美味しそうな朝食だね!」
双子が来ると、キッチンは一層賑やかになった。ミラが朝食を食べ終わる頃、双子のお皿はかわっぽだった。今日は何をしようかとみんなで話し合っていると、フレッドとちょうど目が合った時だった。
「そうだ、ミラ!君の前髪を切ろう!」
「え」
「ナイスアイディア、フレッド!ハリー、ミラを捕まえといてくれ!
「わかった」
「ハリー!」
ミラは慌てて席を立つと、ハリーも席を立ってミラの手首を掴んだ。
「私を捕まえるなんて、ハリーには100年早い!」
手首を素早く捻らせると、ミラの腕を掴んでいたハリーの手から逃れたミラは走って庭へ逃げ出した。
「追うんだ!」
フレッドがすかさず言うと、ロンも慌てて席を立ってハリーとフレッドと共に庭へ飛び出していった。置いて行かれたジニーは、慌てて玄関の前にいき、庭を走り回っている四人を羨ましそうに見つめていた。