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涼風の残響【鬼滅の刃】

第5章 試験と最終選別


ちょうど不死川邸と蝶屋敷の半分ほどの距離にある藤の花の家紋の家でしのぶと合流出来た。

実弥と天元はもちろん、蜜璃もそこへ駆け付け三人でしのぶによる風音の診断を別室で待機して待っている。

「爽籟君がたくさんの鎹鴉に今晩任務が入っていない柱は協力してほしいって伝えて回っていたの。それで私も警備だけだったからこうしてここまで来たのだけど、宇髄さんの速さには負けちゃったみたい。……風音ちゃん、何もなければいいのに」

天元が実弥の元に駆けつけたのは爽籟の働きによるものだった。
天元と蜜璃はたまたま今晩任務がなく、こうして各々の鎹鴉に導かれて風音を心配して駆け付け実弥と共に待機してくれている。

「爽籟がねェ……アイツどんだけ風音慕ってんだァ?……別にいいけどよ。お前ら夜に任務ねェって言っても警備あんだろ?後で知らせるから休んどけよ」

「まぁ仲がいいのはいいことじゃねぇか!てか俺は何で笑われたのか気になるから、もうちょいここに残るわ。警備中に笑われることとか気になって仕方ねぇだろ?!」

「警備中に笑うことが起こるのね!それを見た時の風音ちゃんの笑顔可愛かったんでしょうね!見たかったわぁ!私も気になるし……心配だからもう少し残って元気な姿が見たいな」

ということで実弥の計らいは呆気なく却下され、三人で特に何をするでもなくしのぶを待ち続けること一時間……

長い診察を終えたしのぶが一人、三人が待機している部屋の襖を開けて顔を覗かせた。

「不死川さん、ちょっといらしてください。心配しなくても風音ちゃんの命に別状はありませんので」

自分だけ呼ばれたことに嫌な予感を感じながら二人に目配せをすると頷き返してくれたので、しのぶの言葉に従い廊下に出て共に風音が眠る部屋へと移動した。

「取り敢えず……これを見てください」

風音の前に座りしのぶが風音の浴衣の腹部分をはだけさせて実弥へと見せる。

「……包帯?どういう事だァ?怪我……してたのか?」

「怪我をしていた……に違いありませんが、この傷はつい今し方負った傷でした。不死川さんの未来を見た時、この子は不死川さんはどこに傷を負ったか言っていましたか?」
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