第2章 荼毘
だがは、直ぐに表情を戻した。
「申し訳ないけど、それは出来ないよ。雄英に通っているのにヴィランになるとか…」
「まぁ、今はまだそれで良い…。ほらよ」そう言って、荼毘はに携帯の番号が書かれた紙を渡した。
「お前、さっき悪い事してたら捕まえるって言ってたろ?なら、普通に会いたいと思った時は捕まえる気は無いって捉えて良いんだよな」そう言いながら荼毘はの顎に手を添えた。
「えっ!あー、まぁ…確かにそう言う事になるけど…」荼毘の行動に不覚にもドキドキしてしまった。その反応を見て満足そうな荼毘は口角を上げて耳元に口を寄せた。
「それが聞ければ十分だ。俺、お前の事気に入ったみたいだからよ。また、会いてぇ時は連絡する。だから、お前の番号も教えろよ」
耳元で喋られたは離れようとしたがいつの間にか腰に回されていた手によって身動きが取れなくなっていた。
「わ、わかった。教えるから1回離れてっ!」
俺は、から1度距離を取った。が名前と番号を書いた紙を俺に渡す瞬間手首を掴み、そのまま抱きつく様な体制になった。は離れようと身体を攀じるが俺の力が強くて動けないでいる。
「番号、ありがとうよ。また、会いたくなったら連絡する」そして、の首元に顔を埋めて強く吸い付いた。離れると底には赤い花が咲いている。
「えっ、!?はっ、な、なにしてんの?!」
がそう言った時には既に俺は去っていた。