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愛欲♡【呪術廻戦】裏夢 短編 R18  

第5章 遮二無二〜伏黒恵〜


「どうぞ。」

「ありがと。」

部屋に上げてコーヒーを淹れる。

さっき抱きしめた時のみやびの感触がまだ俺の体に残ってる。

女の感触は一応知ってはいる。
けれど、みやびは俺が知ってるそれとは全然違っていて。
ちっこくて、柔らかくて、儚くて、力を入れたら壊れてしまいそうだった。

とにかくみやびの全てが狂おしいほどに愛しくて ……

腹に当たった胸の柔らかさときたらもう……



ソファに並んで座り、コーヒーを飲む。
 

「本当、最低なヤツだな……殴るわ女作るわ。」

「あの人、実は私より全然格下なの。だから殴られたってあんま痛くないんだ。体質的にアザが残りやすいだけで。でも……今日のはちょっと、ね。知ってる人だったし。」

「誰?」

「山田。」

「そんなやついたっけ?」

「最近入ってきた。」

「ああ、あれか。」

先月入ってきた女の補助監督がいる。
男の前、特に五条先生の前だと態度が変わるって釘崎が言ってたな。

「綺麗な人だよね。スタイルもいいし、私とは全然違う。」

下を向くみやび。

悲しそうに言うなよ。

「みやびの方が100倍……いや、100万倍可愛い。」

言ってしまった。

「えっ?……ヤダ……私なんか、冗談やめてよ。もう、恵ったら。」

「冗談なんかじゃない。みやびの方が全然いい。」

「恵だけだよ、そんな事言ってくれるの。」

そう言って俺を見るみやび。

もう無理だ。

止められない。

ゆっくりと顔を近づける。

顔を斜めにして。

そして柔らかな唇にそっと口付けた。

軽く。

触れるだけのキス。

柔らかい唇。

もっと欲しくなる。

軽く触れただけですぐに離れる。

ゆっくりと離れようとして驚いた。

みやびが今にも泣き出しそうな顔で俺を見つめてるから。
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