第4章 純愛〜乙骨憂太〜
「だってお前、僕の事誰だかわかんなくなってて裸で誘ってきたんだよ。連れて帰れる訳ないでしょ?まあ、僕的にお前は超タイプだし近親相姦でもかまわないんだけど。」
「………クズ。」
「つい最近まで悟お兄ちゃんのお嫁さんになるって言ってたじゃん。僕は結構本気だったんだぞ?」
「本当バカ……憂太、こいつテキトーだから信用しないで。」
「五条先生はみやびのことすごく心配してたよ。だからあんまり怒らないであげてよ。」
「うん……わかった。」
素直なみやび。
「憂太の言うことは素直に聞くんだね。」
みやびの隣に座った五条先生が言った。
「このクソ男!」
「こらこら、そんな汚い言葉使って。憂太が驚いてるよ。」
確かにいつものみやびとはあまりにも真逆だけど、僕はそのギャップに萌えていた。
「はっ!い、いや……こ、これは……その……もうヤダァ……」
顔を両手で隠して恥ずかしがるみやび。
うわぁ……可愛い。
「まったく……お前が憂太と仲良くなりたいから同じ任務に行かせろってしつこく頼むから、お兄ちゃんが手を回してやったのに。」
「えっ?そうだったんですか?」
先生の言葉に驚きを隠せない僕。
まさか、みやびがそこまで僕のことを?
「何……で、バラすの?お兄ちゃん……っ、のバカ……」
顔を手で覆ったまま泣き出したみやび。
「みやび……」
背中をさすってあげる。
「お兄ちゃん……っ、わざと特級のところに送り込んだでしょ?」
「だって、強い相手の方が燃えるじゃん。一応、僕も近くで待機してたんだよ。」
「しん……じらんない……っ、バカ……」