第4章 純愛〜乙骨憂太〜
「やはりそうか……硝子によればその術の効果で繁殖能力が衰えるらしい。固まってるって事は君の子供達はそこに閉じ込められて死んじゃってるんだって。」
「えっ!?そうなんですか?」
「だけど、中出しはダメだよ。万が一ってこともあるんだから。ちゃんと外に出しなさい。」
「あの、ゴムつけてますから。」
「そうか。君、偉いね。ありがとう。」
「何で先生がお礼を?」
「ンンッ……」
その時、みやびが目を覚ました。
「やあ、みやび。」
声をかける五条先生。
「う……ん?」
キョトンとしてるみやび。
「あれ?もしかして僕の事も忘れちゃったの?」
「イケメンお兄さん、キスして。」
五条先生の首に手を回してキスをねだるみやび。
妬いてしまう僕。
「みやびちゃん、それはマズイよ……法律的にも倫理的にも……」
この人、何言ってるんだ?
「ン……ねむい………」
「可愛いみやびちゃん、僕は悟お兄ちゃんだよ。」
「おに………………ちゃん……」
みやびは再び眠ってしまった。
「お兄ちゃんってどういう事ですか?」
「何を隠そう、このみやびちゃんは僕の腹違いの妹でーす!」
明るく言い放った五条先生。
「ええっ!?でも、名字が……」
「ああ、これはね、僕の妹だって知られると色々面倒だからっていうんで高専では母親の旧姓で通してるんだ。異母兄妹だからあんまり似てないでしょ?」
「そう言われれば……あまり似てないですね。」
「まあ、とにかく妹を頼むよ。」
頼むよって……
「あの、いいんですか?僕なんかで……」
「憂太だからいいんじゃん。大切にしてやって。もし、傷つけたらお前を殺すよ。」