第4章 純愛〜乙骨憂太〜
キョトンとした顔の中村さん。
「五条先生だよ、高専の先生。」
「こうせん?なにそれ。」
中村さんはキョトンとした顔で僕を見てる。
「か、可愛い……」
急いで五条先生に電話をかけ、事情を説明した。
「あー、それは媚薬のようなものだよ。特級呪霊が放ったんだよね?それなら超強力だ。」
いつものように軽口の先生。
「中村さんは先生のことを覚えていないみたいなんです。」
「みやびは理性が吹っ飛んでるんだよ。目の前にいる憂太の事しか認識できないほどにね。」
「どうすればいいんですか?」
「解決方法は時間だけ。3日3晩経てば治るよ。」
「それまでどうすればいいんですか?」
「これからどんどん苦しくなってくるはずだからね。とにかく高まってくる欲求を発散させるのが一番だよ。運のいい事に君たち2人同時にやられてるんだから丁度いいじゃん。」
「そ、そんなあ。」
「可愛いみやびを頼んだよ。優しくしてあげてね、憂太。それじゃ!」
そして電話は切れた。
「ねえ、憂太ぁ。こっちきてぇ。」
「えっ!?中村さん、ダメだよ。こんなとこで……ううっ……」
中村さんは制服のボタンを全て外し、下着が丸見えになっていた。
僕の方も股間が破裂しそうになっている。
「憂太、苦しそう……みやびが助けてあげようか?」
つぶらな瞳で僕を見つめる中村さん。
「中村さん、ごめんよ。」
僕は中村さんを殴って気絶させた。
気絶した中村さんの服を直し、抱き上げた。
そしてそのまま走り出した。
闇に紛れながら自宅を目指す。
本来は高専の寮で暮らしているけど、1人になりたい時やその……女性と2人で過ごしたい時のためにマンションの一室を借りている。
こんな僕だけど過去には彼女がいた事もあるんだ。
相手は前の学校の時の同級生。
もちろん非術師。