第3章 舌先三寸〜日下部篤也〜
「まさかお前、それが普通とかって思ってたの?」
「うん。だって初めての彼氏だったし。」
「そう……だよな、初めてだったんだよな……ハァ……」
何だかしょげてるみたい。
どうしたんだろ?
私を足の上から下ろすとベッドを降りてゴムを捨てた。
そして、ベッドサイドの瓶の中から棒付きキャンディーを出した。
「ごめんな。五条の話しなんて聞くんじゃなかった……萎えた。食うか?」
「先にこっちから舐める。」
ベッドから降りてあっくんの前に跪く。
そして、彼を見上げながら舌を出す。
「お、おい……」
「おっきくしてあげる。」
舌を這わす。
ビクっとするソレ。
「みやび……エッチな子だな。」
少し舐めただけで復活。
だけどやめてあげない。
口を開けて咥える。
手も添えて動かす。
「ちょ、ちょっとマズい……みやび……」
余裕のない顔。
可愛い。
「なあ、ヤバいって……ああ、勘弁してくれ……っ、頼むよ、みやびちゃん……」
「ンン、ン、ンッン……」
いい、よ、イッて……
「イクよ、みやびちゃん、ああっ、エッチなみやびちゃん……」
口の中に広がる苦味。
「おい、出すか?ちょっと待ってろ。」
「ンンッ」
あっくんの手を掴んで首を横に振る。
「お前……まさか!?」
ごっくんと飲んだ。
「飴ちょうらい。」
「えっ?あ、ああ。」
瓶の中から新しい飴を出そうとするあっくん。
「あっくんが舐めてるのでいいよ。」
「ほら。」
そう言って自分が舐めてた飴を私にくれた。
「ありがと。」
床にへたり込んだまま飴を舐める。
苦い味の上にパイン味の飴。
「頑張ったな、ありがとう。」
「え?あ、う、うん。」
お礼言われて戸惑った。
「俺は五条じゃないんだからあんま無理するなよ。ほらおいで、抱っこしてやるから。」