第1章 その愛が、私を狂わせる〜五条悟+七海建人+夢主(3P)〜
普通、こんな事を言われて即OKする人なんていないだろう。
「だから、3人で付き合おうって言ってんの。僕と七海でみやびをシェアしたいの。」
3人がけのソファの真ん中にみやびを座らせ、僕と五条さんで挟むようにして座っている。
「シェアって、私は物じゃないのよ。」
みやびが五条さんの方に向かって言った。
「そうだけど、いい言葉が見つかんないんだよ。」
「アンタはともかく、七海もなの?このバカに賛成なの?」
そこで今度は私の方を見るみやび。
「ひどいなぁ、バカとは。」
口を挟む五条さん。
「うるさい、五条。七海に聞いてんの。」
この2人は学生の頃からこういう感じだ。
少し、羨ましかった。
「私も、最初に聞いた時は驚きましたけど、でもまあ、私と五条さん双方が納得する方法はこれしかないのかなぁと……」
「ちょっと待って!私の気持ちはどうなるの?」
みやびが声を上げた。
「みやびは2人共好きなんだろ?」
「うん。」
「だったらしょうがないじゃん、ねえ?七海。」
「はい、そうする他ないと思います。」
私もキッパリと言った。
「わかった……七海までそう言うなら……」
みやびが了承してくれた。
「何だよ、それ。」
不貞腐れる五条さん。
「だって、七海が言う事なら大抵信じられるもん。」
「僕の言うことは?」
「大抵信じらんない。」
「みやびちゃん、本当に僕のこと好きなの?」
「うん。バカで性格悪くて礼儀知らずだけど、めちゃくちゃ強いから好き。」
「じゃあ、チューして。」
「今?」
「うん。」
「いきなり?」
「うん。早くぅ。」
五条さんは目を閉じて顔を突き出している。
その時、みやびが私の方に向き直った。
次の瞬間、私の唇に柔らかな物が触れた。