第2章 密事〜禪院直哉〜
「そうや。みやびちゃん、もう20歳やろ?そろそろ知っといた方がええよ。俺が教えたるから。男の喜ばせ方。」
不思議そうに俺を見つめるみやびちゃん。
頭の後ろに手を回して俺の方へ引き寄せ、可愛い唇にキスしてやった。
一瞬、体をビクッとさせるみやびちゃん。
「久しぶりやなあ。昔、キスしたん忘れた?」
緊張して体が硬くなってるみやびちゃん。
あれ以来、誰ともやった事なかったんかな。
唇の間から舌を入れるとまた体がビクッとするみやびちゃん。
あの頃は流石にここまでの事はやってなかった。
舌を絡め、舌先で歯列をなぞる。
それに一生懸命に応えようとするみやびちゃん。
これはたまらんわ。
キスだけでこれやで。
俺、久しぶりに燃えそうやわ。
名残惜しいけど一旦唇を離す。
すると、肩で息をしてるみやびちゃん。
「ハァッ、ハァッ。」
「どないしたん?キス、嫌やった?」
そう聞いても何も言わず、下を向くみやびちゃん。
可愛いなぁ。
これは、躾するんが楽しみやな。
俺好みに躾けたろ。
「いつまで下向いてるつもりなん?」
そう言うたらやっと顔あげよった。
「何で?何でこんな事するの?」
目にいっぱい涙溜めて俺を見つめるみやびちゃん。
「何で?って野暮な事聞かんといて。」
「野暮?」
「そうや。何でこんな事するかって言うたら、みやびちゃんが可愛いからや。」
「私、可愛くなんかない。」
「可愛いよ。男から言われた事ないの?」
「………………」
みやびちゃんの白いほっぺたに涙が一筋流れた。
「泣かんといて。」
指でその涙を拭ってやる。
「ありがと。」
何かあったんかな?
まあ、ええわ。
「びーびー泣く女は嫌いや。ええな?」
目に涙いーっぱい溜めたまま、無言で頷くみやびちゃん。