第5章 遮二無二〜伏黒恵〜
初めて入るみやびの部屋。
いい匂いがする。
部屋じゃなくてみやびから香るいい匂い。
消毒してくれるけど、そんなのどうだっていい。
たまらなくなり口付けた。
軽く……
「みやび……」
唇を離して見つめる。
「どうして?」
泣き出すみやび。
「何故泣く?」
「何で私に優しくするの?」
「……好きだから……」
告白した。
その後、紆余曲折あった末にみやびも俺が好きだって最高の言葉が聞けた。
肩を掴み、もう一度キスをする。
柔らかい唇。
舌を入れると震える体。
愛しくてたまらない。
肩から首をなぞり、頬に手を添える。
あったかくて柔らかくて。
すべすべの肌。
煽られる。
高まる。
上がる。
夢中で貪りつづける。
「ンンッ……」
時折漏れる喘ぎに俺はもう……
「みやび」
唇を離し、囁くように名前を呼ぶ。
「これ夢だよね?」
まだそんな事言ってるのか。
現実だと言えば本気で驚いてる。
「キス……嫌だった?」
そんな驚かれたら悲しくなる。
「恵の、キス……凄く……よかった。」
照れながら言った。
可愛いな。
思いっきり抱きしめた。
「好きだみやび。」
「私も、恵が好き。」
俺の背中に回る小さな手。
ゆっくりと体を離し、口づけを。
舌を絡め、唾液が混ざりあう。
俺の舌を必死に受け入れるみやびの可愛い舌。
「ンンッ……」
やらしい声。
そんな声聞かされたら我慢できなくなるだろ?
後頭部に手を添え、ゆっくりとソファの背もたれに倒す。
「可愛い……」
目を見て囁き、首筋に吸いつく。
「ンッ……」
軽く吸うと声が出た。
ワンピースの胸元をずらし、鎖骨に舌を這わせる。
それと同時に胸を揉む。
や、柔らかい。
しかも結構デカい?
「ンンッ……」
俺の首に手を回すみやび。
「恵……好き……」