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愛欲♡【呪術廻戦】裏夢 短編 R18  

第5章 遮二無二〜伏黒恵〜


玄関に乱雑に脱ぎ捨てられたハルくんの靴と女物の靴。
ハイブランドの赤いバッグが廊下に転がってる。

そして、奥から聞こえる悩ましい声。

「ンッ、アアンッ、ハル、ヤダァ……」

「これどう?気持ちいい?」

ハルくんの優しい声。

最近はこんな声聞いたことなかったな。

ゆっくりとドアを開け、外へ出た。
そして、ドアを思いっきり閉めてその場から走り去った。

何があっても耐えろと教えられてきた。
黙って暴力受けるのはキツかったけど、それでも愛があると信じていた。
だけど、これはどう信じればいいの?
恵の事を思い浮かべるけど、それでも涙は止まらない。

もう、限界……

泣きながら高専へ戻った。
誰にも会いたくなくて走って寮へ向かっていたら今一番会いたくない人に会ってしまった。

「っ、恵?」

月明かりに照らされた恵は神々しく見えた。

私には手の届かない存在。

「みやび……何があったの?」

不意に抱きしめられ、みやびって呼び捨てにされた。

どうして?

どうしてこんなに優しくするの?

「誕生日……で、その……家で待ってたの……っ、だけど来なくて……迎えに行ったら……女……と……っ」

正直に話した。
嗚咽が漏れる。

「女といたの?」

「して……た……」

「良ければ俺の部屋へ。」

頷いた。

すると、恵は私の手を取った。

ああ、何て優しいんだろう。

救われる。

やっぱり恵は私の光。



「コーヒー飲む?」

「うん。ありがと。」


この前と同じ様にソファに並んで座り、コーヒーを飲む。

「最低なヤツだな……殴るわ女作るわ。」

女は最近入った補助監督だった。

「綺麗な人だよね。スタイルもいいし、私とは全然違う。」

自分で言っておいて悲しくなる。

「みやびの方が100倍……いや、100万倍可愛い。」

恵にこんな事言われるなんて。
下手な冗談はやめて欲しい。
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