第11章 ダーハルーネ逃走劇
それに気づいた男が紫の波動玉を作り4人へ向けて放つ。
「ブレイン!危ねぇ!」
カミュが身を呈して守ろうとした時サランの瞳が黄色く光り歌声が広場に響き渡った。
するとサランたちの前に光の壁が現れ玉を弾き飛ばした。
ーー女神の加護あらんことを
ーー我らを守りたまえ
「なん…だ…?」
カミュがその光の眩さに目を細めた。
サランがワンフレーズ歌い終わるとフラっと体から力が抜ける。
ブレインに支えられ手を引かれる。
「あ、きたきた!カミュちゃーん!ブレインちゃん!
みんな無事だったようね!」
町の裏手でシルビアと合流すると6人はとりあえず一息ついた。少し顔色の悪いサランがしゃがみこむ。
「サランちゃん?どうしたの?」
「いえ、ちょっと疲れただけで…すぐに行けます。」
サランをヒョイっと持ち上げおんぶするとシルビアが行きましょうとウインクした。