第10章 海の町の子
しかし、今度はシルビアが肩を落とす番だった。
コンテスト開幕に合わせドックを閉鎖しているとの事だ。
「海にふさわしい男を決めるコンテストがあるんです。」
肩を落としたシルビアだったがドック関係者の言葉に心が弾んだ。
「海の男コンテスト?すごく面白そうじゃない!
どうせ、船はコンテスト終わるまで出られないしスイーツにショッピングして時間を潰しましょ?」
シルビアの提案にベロニカは靴が欲しかったと賛成。
セーニャもカミュたちに謝りながらもスイーツには目がなくて…とついて行ってしまった。
「ったく…仕方ねぇ奴らだな…
サラン…は行かなくていいのか?
女3人組と一緒にスイーツやショッピングや」
「私は…いいですよ。」
困ったように笑った。
「ふーん…まぁいいや。俺たちだけでも船が出せないか聞いてみようぜ。」
カミュは男性に責任者が誰かを聞いた。このダーハルーネの町の町長ラハディオとのことだった。
人格者で話を聞いてもらえるかもしれないと。