第78章 鉄鬼軍王キラゴルドの正体
玉座に座っていたのは、空色の髪の毛をポニーテール位置に三つ編みした少女だった。
「マヤ!?」
少女はそう呼ばれると鼻で笑った。
「マヤ……ダサくて貧乏くさい名前。
今はキラゴルドって呼んでよ。クソ兄貴。」
ブレインとカミュの後ろにいたメンバーまでもが驚愕する。
「あの子がキラゴルドの正体?
でも、マヤちゃんて黄金像になってたんじゃ?」
シルビアが頬に手を当て変ねぇと呟く。
「大樹が落ちた日、アタシに起こった魔王の奇跡ってやつさ!」
そう言うとマヤはあの時に起こったモノを見せだした。
それが見えるとみんなが絶句する。
「だからその力を使って黄金病を撒き散らしているのも国の人間からお宝を巻き上げているのもこの俺さ」
カミュが俯いた。
「魔王、ウルノーガ…あんの、クソ野郎!」
その言葉を聞いてマヤが立ち上がる。
「クソなのはそっちだろ?この世界の誰も…
兄貴でさえ、結局オレを助けてくれなかった。
でもいいんだ!今はウルノーガ様のおかげでオレは復活できた!
今や黄金化の力も思いのまま!
あのバイキング共を手駒に変えたように、今度はオレの力で世界中の奴らをこき使ってやるんだ!」
それを聞いたサランはボソリと可哀想な子と呟いた。