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月夜の歌姫

第78章 鉄鬼軍王キラゴルドの正体


ようやく、玉座の間に続く階段を見つけ上った。

「本当に迷路みたいだったわね…。」

マルティナが一息ついた。
ロウも歩き通しで疲れが見え始めている。
カミュが慎重な面持ちをしていた。

「ここに来るまでにマヤちゃんの黄金像は、ありませんでしたね…。」

「何が言いたいんだ?」

「あ、いやその…」

「カミュちゃん。不安なのは分かるけど八つ当たりは良くないわ?」

シルビアに嗜められカミュは俯いた。

「そんなこと、分かってるけど…」

「みんな?開けるよ?」

ブレインが扉に手をかけ一呼吸する。
みんなは黙ってうなづいた。

いよいよ、元凶とご対面するからだ。

ギイっと重い音を立てて扉が開かれた。

扉を開けて中に入り、そのキラゴルドが座っている玉座へと全員が走った。
キラゴルドはその玉座に堂々と座っていた。

その姿にカミュは息を飲んだ。
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