第77章 黄金城
シルビアがパンパンと手を叩いた。
「それじゃすぐにでもあのギラギラなお城に乗り込んでキラゴルドの所へ向かいましょう?」
洞窟を出るとすでに目の前に黄金城が見えてくる。
「これが…黄金城…」
サランはその眩きに開いた口が塞がらない。
「ケケケ?なんだお前ら?ここはあの六軍王が1人。
キラゴルド様の城だぞ?
黄金になってもいないやつは来るんじゃねぇよ!」
見回りをしていたのか黄金兵が下品に笑いながら一瞥する。
「どうしても、そのキラゴルドってやつに用があるんだよ。」
カミュがブレインの1歩前に出る。
「ん〜お前は確か?……!
キラゴルド様のご所望のやつじゃねぇか!
なるほど、自分からわざわざやってくるとは!
ケケケ、お前の首を狩って差し出せば…」
黄金兵は突然カミュに斬りかかる。
それをグレイグが大剣で阻止した。
「なぜ、キラゴルドはこうもカミュに執着するんだ?」
ふんと大きく剣を振り、黄金兵を後ろに追いやる。
「ケケケ、とにかくそいつを渡しな。
俺だって昇進してぇんだ!」
黄金兵はカタカタと走ってくるのでグレイグが先立って守りに前へ出た。