第76章 カミュの過去
カミュはいつか大きな宝物を見つけて妹、マヤと山分けをしてバイキング生活から抜け出そうと大きく言う。
マヤもそれに応えるように笑う。
1匹の鳥が2人の側へやってきた。
記憶をたどっているのかカミュが突然歩き出しブレインのそばにやってくる。
「カミュさん?」
サランの言葉にも耳を傾けずフラフラと歩いていく。
「………マヤ。」
カミュは小さく呟いた。
「やはり、神父さんが言った通りじゃったな。
カミュは妹と一緒にバイキングの手下として苦しい生活を虐げられておったのか。
妹の名前がマヤと言ったかのぉ?
二人はこの風穴で暮らしておったようじゃが…」
ロウが腕を組んだ。
「あの、その続きってもうないんですか?」
サランに言われもう一度、根に手をかざした。
見えてきたのはマヤが銅貨を磨いているところが見えた。そこへカミュがやってくる。
カミュはマヤにきらびやかな首飾りを渡した。
「航海で手に入れたんだ。
今日はその…お前の誕生日だからな?
プレゼントというか…」
カミュは恥ずかしいのか少しそっぽを向く。
しかし優しそうな声でおめでとうと呟いた。
マヤは少し悪態を突きつつも嬉しそうに抱きしめた。