第75章 カミュの秘密
また、黄金兵たちが戻ってきた。
どうやらクレイモランの民から奪ったお宝や黄金病になってしまった人間を船から下ろし終わったようだ。
黄金兵長が皆の前に出る。
「野郎ども、ラム酒の用意だ!
キラゴルド様のお望みのものも手に入れられたからなぁ!」
「エイサホーヤイサホー!」
黄金兵は高らかに笑っていた。
「キラゴルド様ご指定のブツがあっさり手に入るとはなぁ。
これを貢げば…」
ドアの隙間からイレブンたちがその様子を見ていた。
「早く助けないとカミュちゃんやサランをそのキラゴルドってやつに引き渡されちゃうわ?
早く助けましょ!」
ブレインはシルビアにうなづいた。
扉を開けてから中に入る。
ブレイン達に入られ黄金兵長は驚いた。
「なぬ!?貴様らどうしてここに!?
…いや、待てよ?
貴様、ひょっとして勇者か?」
黄金兵の魔物がそういえばと首を捻った。
「エイサホー!言われてみればこいつ、手配書の似顔絵と瓜二つ。
間違いない、こいつ勇者のブレインでやつです!」
「ヤイサホー!黄金城のキラゴルド様に急いでお知らせしなければ!」
そういった兵士が走り出してしまった。
「あら、さすがは勇者ブレインちゃん。
有名人みたいねぇ。
ちょっとだけ妬けちゃうわ?」
一連の流れを見ていたサランは呆れて笑った。