第7章 討伐デスコピオン
すっかり夜も更けて王国の騎士と王子は眠りについていた。
「あなた達どうして旅なんかしてるのかしら?」
シルビアの言葉にセーニャが「勇者にまつわる伝説を解き明かすため命の大樹を目指してる。
邪悪の神との戦いが近いのかも」と教えてくれた。
あまりにも丁寧に教えてくれたため、秘密だったのかベロニカが喋りすぎだと怒る。
「邪悪の神…?」
サランがキョトンとする。どうやら半信半疑のようだ。
「笑顔を奪おうとする邪悪の神ちゃんが復活するかもってことね…
それを倒すための旅かぁ…おもしろそうじゃない!!」
シルビアの声が明らかに高くなる。
「シルビアさん!?まさか行きたいとか言うのですか?」
サランがギョッとする。
「フフ、ちょっとね」
シルビアがサランの頭をポンポンと撫でた。
「あんた、変わってるんだな。」
カミュがフっと笑った。