第68章 カジノの町グロッタ
シルビアは優しいく笑った。
「あなたが無事で良かったわ。
教えてくれてありがとう。アタシたちがなんとかしてこの町を救ってみせるから。待っててちょうだい?」
「レディ・マッシブ…」
サイデリアはポロポロと涙が溢れた。
サランは部屋から出てきた子に驚き話しかけていた。
「もしかして、ラァラちゃん?」
ラァラも見た目がガラリと変わっていたサランに驚いたがサランだと分かるとほっとしたように泣きついてきた。
「サランお姉ちゃん!」
サランはラァラを抱きしめる。
「良かった!無事で!他のみんなは?
コーアくんは?」
ラァラの表情が曇っていく。
「みんな魔物に支配された町からこっそり出ていったり魔物と戦いに行ったハンフリーお兄ちゃん達を助けに行ったきり戻ってこなかったり…
コーアもまだそれで戻ってこなくて…
きっと大丈夫だよ!マルティナさんやハンフリーお兄ちゃんたちは絶対無事だよ!そうだよ!
まだちょっと苦戦してるだけだよね?」
ラァラの目からボロボロと涙がこぼれる。
サランは心が苦しくなりラァラを黙って強く抱き締めた。
「今は何してたの?」
「避難してきた人達のお世話をしてる。
ここはまだ魔物が入れないからやってくる人が多いの。」
「そっか…頑張ってるね…」
サランはラァラの、頭を優しく撫でた。