第65章 魂に呼ばれて
早速ユグノア城跡地にやって来た一同。
「前は確かここから城の敷地内に入れたんだよね。」
ブレインが井戸を覗き込む。
崩壊がないか確認をして安全だとわかるとそこから城内へと向かった。
井戸の隠し通路から出るとブレインの両親であるアーウィンとエレノアの墓が無事なことを確認する。
「よかった、墓は無事か…」
ロウがほっと胸を撫で下ろす。
その様子を見ていたサランの頭に夢で聞こえた女性の声が響いた。
気づいてくれてありがとう
あの人は城の中です
「だれ?」
思わず声を上げて辺りを見回す。
「どうかしたの?」
キョロキョロするサランにシルビアが振り返った。
「今、その女の人の声が…」
「え?まさか?」
サランは困ったように首を傾げた。
「とりあえずこの先に進もう。
隠し通路があるから瓦礫をどかすのを手伝っておくれ。」
ロウに言われ一同が隠し通路前にやってきた。
「サランとロウちゃんはそこで待ってて、こういうのはアタシたちでやるわ。」
シルビアに言われサランはロウと一緒に3人を見守った。