第63章 再会と別れと再出発
2人が屋敷を出るとブレインとロウとグレイグが待っていた。
「もう体調は大丈夫なのかの?」
しばらく昏睡状態だったサランを案じてロウがサランに近寄ってきた。
「ロウさん、ご心配お掛けしました。
まだ体が慣れてないところもありますが大丈夫です。
ロウさんもご健在でなによりです。」
「ほっほっほ、わしはげんきじゃわい!
それはよかった。
しかし、無理はするでないぞ?
旅はまだ長くなりそうじゃからのぉ。」
「はい!」
サランにブレインも歩み寄ってきた。
「君が昏睡状態って聞いた時は心配したよ。」
「ふふ、心配かけてごめんなさい。
ブレインさんも無事でなによりです。」
ブレインが優しく頷くとグレイグもサランの元へやってきた。
「あの…クレイモランの時はすまなかった。
まさか、我が王がウルノーガに取り憑かれていたとは疑わず…刃を向けてしまった。
どう償えばいいか。」
申し訳なさそうに頭を下げるグレイグにサランは困惑した。