第59章 闇を愛するものと光を願うもの
ジエーゴは教え子らに支えられて一緒に教会にやってくる。
町では久しぶりの青空に人々は喜んだ。神父も神に感謝の祈りを捧げていた。
「神父様、どうかお力をお貸しください…!」
「どうされましたか?……そんな。」
セザールに驚き祈りを止めてセザールに向き直る。
セザールの腕の中でピクリとも動かないサランを見て、サランの命が尽きていることを悟る。
「金ならいくらでも出す。こいつを生き返らせれねぇか?こいつがいたから俺たちは助かったんだ。」
ジエーゴが力なく言葉をもらした。あの時の優しい笑顔が脳裏に焼き付いて離れない。死を覚悟した若い女の笑顔はどうも胸にクるものがある。
神父はただならぬ理由があるんだと理解して寄付金は要らないと言い出した。
「この町を守ってくれた方を助けられるのであれば私もお力を添えさせていただきたいのです。」
神父はそう言うと祈りを捧げた。