第59章 闇を愛するものと光を願うもの
そんなある日
突如、闇の色をした雲が町を覆いだした。
その異変にサランもジエーゴも気づき外に出て空を見上げる。
「これは…一体?」
その異様な光景を見て呆気に取られているとジエーゴの教え子達が慌てた様子で2人に駆け寄った。
「た、大変ですジエーゴ様!」
「なんだ?どうした?」
「魔王の配下六軍王と名乗る魔物が町に向かってソルティアナ海岸からこちらに向かってきます!」
「魔王配下!?」
「六軍王…ですか…?」
「我々も町へは入れまいと戦っているのですが、相手はただならぬ強さでして…」
「分かった…!セザールは町の者を俺の屋敷に避難させろ!」
セザールはかしこまりましたと言うと町へと走っていく。サランはジエーゴと共にただ事ではないと海岸へ走っていった。