第56章 崩壊
ホメロスがウルノーガだと思っていたからだ。
ほかにウルノーガなる存在があることにおどろいた。
しかし、サランは余計なことを考えずいま目の前にいるホメロスを足止めすることが最優先だと考えたからだ。
「ユキは下がってて…
あなたがウルノーガじゃなくてもあなたを止めない理由はない…!」
サランは息を吸いメロディと言葉を紡いだ。
辺りに光が溢れホメロスを包むがホメロスは全く動じなかった。暖かい光にサランは喉を震わせ音をメロディへと変える。
「耳障りだ。」
ホメロスはサランに向かって剣を振り上げる。
サランはすかさず扇で攻撃を防いだ。
「今!」
サランはホメロスが間合いを詰め触れられる程、近づいた瞬間に扇の舞を繰り出した。
「…ちっ。」
先程、バリアみたいなのが見えた。
それがホメロスを包み攻撃が効かなかった。
それなら相打ち覚悟で攻撃するしかないとサランは見つめた。