第50章 さらなる先へ
そこにはカミュが1人で船の近くにいた。
「カミュさん?そこで何を?」
「ちょっとな。俺も船に先に戻っとこうと思ってな。」
そう言うとカミュは船に上がってきた。
「いいの?オーブのこと」
「どうせ、ブレインが居れば大丈夫だろ?」
カミュはそう言うと甲板に寝転がった。
「それはそうだけど…」
やれやれとサランはため息をついた。
ユキはサランの腕からするりと抜け寝転がったカミュのお腹にぴょんと飛び乗った。
「うわ!?なんだよ?」
「あぁ、ユキ。こっちおいで」
カミュに飛び乗ったユキを抱き上げた。
「ユキ?」
「この子の名前。スノーベビーなんてずっと言ってられないでしょ?雪原で出会った雪の子…だからユキって名前付けたの」
カミュは起き上がってユキの頭を撫でた。
「へぇ、いい名前貰ったな。お前」
ユキは満更でもない表情を浮かべた。