第47章 古代図書館
壁だったところに入口が開きその奥には階段が伸びている。
「へぇ、おもしれぇ仕掛けだな。おーい、こっちから上に上がれる見てぇだから行ってみようぜ?」
カミュが大声を出し現れた通路へと案内してくれた。階段を上がり魔物に注意しながら次の階層へと向かう。うろうろと歩いている中、サランは1つの本を手に取った。
どこかで聞いたことのある名前に手を伸ばさずには
【月の女神セレーネと少年】
内容は月の女神のセレーネはエンデュミオンと言う少年に恋をする話だ。
「セレーネはその少年に恋をし不老不死の永遠の眠りを与えた…」
パタンと本を閉じて元に戻す。
「なんの本?読んでたの?」
ひょこっとシルビアが隣にやってきた。
シルビアが背表紙に書かれた文字を読む。
「セレーネ?月の女神?」
「古、太古の神々の時代の話みたいです。」
「へぇ…こういう話もあるのね…」
顎に手を当てじっとその本に目を向ける。
「シルビア、次行くぞ?」
カミュの声が響く。
シルビアはパッと顔を上げてそちらへ向かった。
「えぇ、今行くわ!さ、行きましょ?」
シルビアに手を引かれカミュたちの後をついていく。