第45章 英雄と魔女と勇者と
ブレインの手のアザが光り、ゆっくりとサランを包み込んだ。
その瞬間サランは、ハッと何かから目が覚めたような顔をした。
膜も次第に消え、目の色も顔つきも元に戻ったと思ったら気を失った。
ブレインがサランはを支えた。
それを見ていたグレイグはゆっくりと振り向きペンダントを手に取る。
「グレイグ…救援に来ていたのはお主らだったとは……
どうしたというのかね?ワシらを捕まえるのではなかったのか?」
「やるべきことが出来た。ただそれだけだ。
その女には感謝するんだな。出なかったらその悪魔の子も魔女にやられてたであろう。」
グレイグはそう言うとその場を立ち去っていった。
「ブレインちゃん、何があったの?さっきのはなに?」
ブレインからサランを預かり抱きかかえたシルビアは困ったようにキョロキョロした。
「ひとまず小屋に行きましょ?そこで話を聞きたいわ。」
マルティナの提案にみなが賛成した。