第45章 英雄と魔女と勇者と
ペンダントが落ちたが魔女は拾いもせず、邪魔が入ったと魔女はその場から急いで去った。
パキンとグレイグの自由を奪っていた氷は砕けた。
「サラン!ベロニカたちが来たよ!」
ブレインはサランの肩を掴むが何も反応がない。
ただ真っ直ぐと前を見つめるだけだった。
「サラン様…?」
セーニャがサランの異変に気づいた。
いや、異変に気づいて声を挙げられたのはセーニャだけではなかった。
セーニャやベロニカがその似たような光景をダーハルーネでもあった気がすると。
「どういうことじゃ?何が起きておる。」
銀に光り輝く膜に包まれた2人を見つめ他のみんなが唖然とする。それはまるで月の中に2人がいるようにも見える。顔つきも目の色も変わっているに戸惑った。シルビアが走りだし、2人に近づく。
「サラン?サラン!」
膜に近づいてどんどんと叩くが膜はビクともしない。