第45章 英雄と魔女と勇者と
森の奥先へ進むとごおぉという音を上げ雪と風が強くなり吹雪いてくる。視界が悪くなり前へ進むのも拒まれる。
吹雪が少し弱くなり目を開けるとブレインとサランは仲間とはぐれてしまった。サランはブレインの服の裾を掴みっぱなしだったからかブレインとはぐれることは無かった。
「みんな…いない…?はぐれた…?」
辺りを見回すがブレイン以外は確かに居ない。
「どうしよう…」
「とりあえず先へ進もう。魔女はこの奥にいるはずだから進めば皆と落ち合えるかもしれない。
それとここから先はフードを被ってた方がいいと思う。」
ブレインはサランの着ていた上着のフードをグイッと掴みサランにかぶせた。
サランはうんと頷き一緒に進む。
未だ吹雪が強いが1歩1歩しっかりと前に行く。
しばらくすると開けた場所へと辿り着いた。
「ムフォ!ムフォ!」
不思議な鳴き声が響いた。
「気をつけて、何かいる。」
ブレインがサランを手で止める。
ブレインの視線の先には不思議な魔物と誰かが戦っている。