第40章 喉を枯らしても
ーーば、ばかな…
貴様ら…一体…おのれ、だがまだ終わらぬ
我が造物主、ウルノーガ様がおられる限り…
メルトアの言葉にロウが反応する。
しかし、メルトアはロウの言葉には答えずひたすら自分語りを続けた。
ーーウルノーガ様の世が実現すれば…わらわもふたたび…!
貴様らに壁画の呪いあれ…ウルノーガ様、永遠なる命の…力をその手に…
そう言うとメルトアは悲痛な断末魔を上げ消えていった。
サランを吊るしていた茨もメリメリと音を立て消える。
「あ…!」
サランは落下したが逞しい男の腕に抱きとめられた。
「シル…ビ…ア…さん」
「喋らないで。一旦ここから離れましょう。」
シルビアに優しく微笑まれるとサランはコクンと力無くうなづいた。