第39章 少女メルの正体
遺跡へ向かうと壁画に書かれている鍵が光っていた。
「もう一度あの世界に行くのね」
ベロニカが確認するようにブレインを見るとブレインは頷き光る鍵に触れた。
光る鍵はたちまちブレイン達を包むように光りだし気がつくとブレイン達はもう一度壁画の世界にいた。
すぐにでも元凶に会ってサランの居場所を突き止めなくてはと走る。
「なぁ、シルビア。」
「なぁに?カミュちゃん。」
「もし、あいつがもう既に取り込まれていたらどうすんだ?」
シルビアの顔が曇っていく。
「悪ぃ変な事聞いたな…。」
カミュが気まづそうにそっぽを向いた。
それに対してベロニカがやれやれと首を振る。
「あいつを倒さなきゃどのみちってとこでしょ!
こんな所で考えても仕方ないわ。」
「えぇ…そうね。」
シルビアは明らかに自分を責めているようにベロニカには見えた。
(シルビアさんのせいだなんてサランは言うかしら?)
そうこうしているうちに茨が道を塞ぐ所までやってきた。