第30章 月の涙
「あら?こんなとこにいらしたのですね!
シルビア様、サラン様が来られましたよ。
あら?それは真珠ですか?」
セーニャがシルビアを見つけ声をかけてきた。
「えぇ、ちょっと落ちてた貝を見つけたらね
漁師さんが取り出してくれたの。」
セーニャがじっくりと真珠を見つめる。
「とても綺麗ですね。本当に世界一の真珠が採れる村ですのね。」
セーニャはにこりと笑った。
シルビアも真珠をだいじなもの入れに仕舞う。
「そういえばサランちゃんが来たの?」
「はい。まだ痛みはあるけれど動けるようにはなったとのことで、酒場に来ましたよ。」
「そう、じゃあ早くアタシたちも戻りましょう。」
シルビアはセーニャと共に酒場へと戻って行った。