第27章 旅路に潜む影
ハッと目を覚ました頃には太陽が上りきっていた。
見た事ある見慣れた場所に安堵の息を吐く。
「ゆ…ゆめ?」
良かったと胸を撫で下ろした。
「あ!大樹が…!」
まだ少しの錯乱が抜けていないのか慌てて外に出た。
瞬く大樹と太陽がが仲良く並んでいる。
「……よかった!」
まだ世界が滅んでなくてホッとする。
「あ!目を覚ましたんでがすね!よかった!」
大きな声に驚きビクッと肩をすくませる。
アリスがやって来た。
知っている人がいたことによりサランの心がホッと落ち着いた。
「あ、アリスさん…」
「なかなか起きないから心配してたんです。
ねぇさんたちはもうナギムナー村にいったでがすよ!
それにしてもすごい汗…。
寝てる時また何かあったんですかい?」
「あ…えっと…それはその……」
滅んだ世界で首締められる夢を見ました〜なんて言ったらアリスからシルビアに伝わるのなんて光の速度より早いのは目に見えている。