第27章 旅路に潜む影
どう誤魔化せばいいか分からず結局あははと笑うしか無かった。
「あ!おーい!ようやく起きたのね!」
村から出てきたシルビアが大きく手を振る。
「あ!シルビアさん!」
サランはその声と顔を見て嬉しそうに笑い手を振り返した。
小船からシルビア号に戻ったみんなは村で何があったかを、これからどうするかを教えてくれた。
「とりあえず、ばあさんがキナイはクラーゴン討伐に出かけているらしくてな。
俺達も1度海に出ることにしたんだ。」
カミュがやれやれと頭をかきむしる。
「そうだったんですね。」
「サランちゃんがまだ寝ていたらどうしようかと相談してたのよ。
でも良かったわ、無事にみんなで行けるから!
さぁ!キナイって人を探しに行くわよ!」
シルビアはアリスに出航を頼むと自分で舵を握った。