第25章 人魚ロミア
自分も結婚の約束…なんてその前にやっと付き合うことが出来たからまだそんな話は!とサランが首を横に振る。
「結婚て、人間と人魚でできるの!?」
ベロニカが驚いた。
至ってブレインとマルティナはなんてことはない顔をしている。
ロミアは空を見上げ話してくれた。
人魚には海から離れられない掟があり陸に上がった人魚は泡になって消えてしまう。
ルナリアはそんな話ひどいったらないと心の中で少し怒った。
「でも!キナイが海で暮らすって言ってくれて、女王様からも許可をいただけたの!」
嬉しそうに語るロミアにマルティナも嬉しそうな声を上げた。
「なんだか夢見たいな話ね!とても素敵!」
同年代のマルティナが感嘆の声を上げたことにサランは驚いた。
「でも、約束したならもう海底にいてもいいんじゃないですか?
まだここにいるってことはそのキナイさん来てないということでしょうか?」
「えぇ…キナイが約束を破ることなんてなかったからもしかしたら何かあったのかもしれない…」
不安な表情をうかべるロミアにマルティナが提案をする。
「だったら、私たちがナギムナー村に行って確認してみましょう?」
「本当ですか!?あの、頼むだけでは申し訳ないです。私に出来ることなら何でもします!」
ロミアの言葉にベロニカが海底王国へ案内してくれるならと答えた。