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月夜の歌姫

第20章 虹色の枝はどこへ?


それにしても、自分たちを呼びつけた本人がどこにも見当たらず少し不振にカミュは思ったらしく
どこにいるんだ?と零した。

ベロニカが真正面に篝火がついていることに気がついた。

「篝火が見えるわ!
あそこにいるんじゃない?行ってみましょう!」

篝火の近くにある階段は崩れ落ちててその先には進めそうになかった。

「どうしましょう?他に道がありませんか探してみます?」

セーニャが辺りを見回すがそれらしき道が見当たらなかった。
辺りを探している時、サランが青い小さな影を見つけ追いかけた。

「スライム?」

「ぴきー!!いじめないで!僕は悪いスライムじゃないよ!!」

サランが声をかけるとスライムは喋り、プルプルと震えた。
その声にほかのメンバーもサランのもとに寄ってきた。

「モンスター!?」

カミュやブレインが剣を構え戦闘態勢に入るがシルビアが慌ててそれを止めた。

「サランちゃん大丈夫?」

「え?あぁ、はい。
なんかこのスライム、意思疎通出来るみたいで。」

「お願い!僕をいじめないで、いいこと教えるから!
あのね、あのね。
この井戸はお城の向こう側に行けるようになってるんだよ。
みんな、篝火のふもとまで行きたいって聞いてたからここを通って行くといいよ。ぴきー」

スライムの横にはたしかに枯れ井戸らしきものがある。

「こんなモンスターの言葉信じろってのか?
罠かもしれないぜ?」

カミュがハンと鼻で笑った。
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