第14章 サランの約束
数分前
白と黒のストライプの服を着た仮面の男がコロシアムから清々しい表情で降りてくる。
「やっぱり本気のブレインちゃんは強いわぁ!!」
その男は仮面を取り町の宿へ向かう。
「あ!シルビア様!どこへ行ってらっしゃったのですか?」
セーニャが1人で留守番をしていたらしくセーニャ以外、誰もいなかった。
「あら?ベロニカちゃんとサランちゃんは?」
「お姉様は魔法薬の調合に必要な草を取りに町の外へ、サラン様は昼頃、用事があるとついさっき外へ行きましたわ。
入り口で会いませんでした?」
「いいえ、会ってないわ?入れ違いだったのかしら?
それなら、すぐ会えると思うからちょっと探してくるわね。」
「分かりました。」
ニコリとセーニャが笑ってシルビアは部屋を出ていく。
宿屋を出て辺りを見回すが人が多くて見つけることが出来ない。
(下層に行ったのかしら?)
そう思い、シルビアは階段を降りていく。
降りてる途中で女性の声と子どもの声が聞こえた。