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【R18】コナン短編集【赤井秀一・降谷零】

第1章 Du sollst an mich denken


降谷Side
僕が率いるゼロで、珍しく欠員補充を行うことになった。
黒田理事官から渡された異動候補者の一覧に、僕は目を通す。
その中に、僕はある1人の女性の名を見つけた。

「川崎ミア」

3年前、僕が新人研修を担当した捜査官だ。
当時、捜査官として入庁した新人は10名。
世の中の流れに反して、警察庁の捜査官として入庁するのは男性ばかりだった。
その中にあって、彼女は相当な努力の末、この座を勝ち取って入庁した人物である。
いつまでも旧態然とした組織と世間から言われない為にも、彼女の今後は大いに期待されていた。
しかし、今まで女性捜査官を教育した経験どころか、女性との付き合いも乏しい捜査官たち。
この代の研修講師を依頼された人たちは、今後の自身の出世も考えて辞退する者ばかりだった。
そしてついに、潜入捜査をしていた僕に白羽の矢が立ったのだ。
当時から理事官を勤めていた黒田理事官から依頼された時、僕は二つ返事で承諾した。
この警察庁に捜査官として入庁を決めた彼女に、興味が湧いたからだ。

その彼女が、今度は僕の部署の異動候補者になっている。
しかも、推薦者の一覧には黒田理事官が名を連ねていた。
僕は、3年前と同じく即断した。
彼女をメンバーに迎えることを。
その彼女が今、僕の目の前にいる。
3年前と変わらず元気な姿で、今度は僕の部下として立っている。
僕は、3年前の出来事を思い出していた。
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