第2章 Trick or Treat !?
降:「もちろん!誰にも任せられないからね」
『任せられない?』
降:「そうだよ。川崎さんの任務だよ。準備して良いのは、僕だけでしょ?」
『確かに、そうですね…ありがとうございます。私のサイズをご存知だということに驚いて、つい動揺してしまいました』
降:「君のサイズか…そうだね、僕の特殊能力とでも思っておけばいいんじゃないかな?」
「これ以上の質問は受け付けない」という笑顔を私に向ける降谷さん。
いつもその笑顔に私は気圧されてしまう。
降:「ねぇ。それよりも、早く着てみて」
『え?ここで、ですか?』
降:「そうだよ。今から潜入捜査だからね。庁舎内の更衣室は使えないよ?僕たちの仕事は秘密裏に行われるものでしょ。それに仮眠室には、猛者たちが寝ているだろうし…あ!僕は外から施錠して、風見と最終打ち合わせをしてくるから、安心して」
『そういうことだったんですね…承知しました』
「降谷さんの目の前で着替えろ」と言われたかと勘違いしていた自分を、恥ずかしく思う。
降:「ああ…それとも…」
急に私との距離を一気に詰めて来た降谷さん。
いつも相手を射抜く様な瞳が細められ、色気を含んだ表情で私を見つめている。
降:「僕に着替えさせられたいのかな?」
『…な…っ…』
降谷さんの急な行為に、私は息が詰まって身動きが取れなくなった。
降:「僕は、それでも構わないよ?」
『ふ…降谷さん…』
降:「脱がしてあげようか?」
私が言葉を継げないことを同意と取ったのか、降谷さんの手が私の腰あたりに添えられる。
『セ…セク…んぐぅ…!!?』
私の絶叫が響き渡る前に、降谷さんによって口を封じられていた。