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【R18】コナン短編集【赤井秀一・降谷零】

第1章 Du sollst an mich denken


部下と笑っていても、どこか相手を見透かす光を宿して笑う降谷さん。
そんな彼の瞳が、今は優しく細められる。
部下の誰も見たことがないであろう降谷さんの表情。
そんな姿を私にだけは、見せてくれている現実。

(あ…本当に私のことを大切に思っているんだ)

その誠実な姿勢に、私もきちんと向き合いたいと思う。
やっと、私の思考が正常に戻ってきたようだ。
私は、必死に返す言葉を探した。

『ずっと、降谷さんの右腕で居て良いってことですよね?』

秘めていた想いを今すぐにでも、降谷さんに伝えたい。
それでも不安な気持ちが勝ってしまい、確認するような質問を私はしてしまう。
そんな自分がもどかしいと思いながら、私は彼の回答を待つ。

降:「ああ…もちろん。むしろ、僕が君の右腕になりたいくらいだよ」

『…そ、それは、遠慮します!』

降:「ははっ…君ならそう言うだろうね。うーん、そうだな…」

降谷さんは、少しだけ考えを巡らせる。

降:「うん。じゃあ、こうしよう!僕たちが、この国の両腕になろう!」

『それ、名案です!』

降谷さんは、やっぱり最高の人だと私は思う。
「この国を守る」という使命の下に集った私たち。
この国が存続する限り、私たちの関係は永遠に続くことを約束してくれたのだから。
私の不安は、この言葉で一掃された。
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