第1章 Du sollst an mich denken
降:「まずは、風見に接触しよう」
公に捜査する立場ではない、降谷さんと私は現場を見渡せる場所で風見さんと落ち合った
眼下に広がる現場は既に爆弾処理班も出動し、物々しい状況だ。
風:「降谷さん!」
木陰にいた風見さんが、私たちの姿を見つけて声をかけてくる。
降:「状況を教えてくれ」
風見さんが簡潔に状況を報告するのを聞きながら、私は先ほどのシミュレーションに修正を加えていく。
降:「わかった。川崎さん、どう思う?」
ドーンッ!!
私が口を開きかけた瞬間、現場から爆発音が響いた。
その場に居た全員が、音がした方向に顔を向ける。
現場の拠点から少し離れた空き地で、メラメラと炎が燃え上がっているのが見えた。
拠点に目を向けると、突然の爆発で現場の捜査官たちは、大慌てになっている。
私は、その様を見てすぐさま、現場へ走り出していた。
降:「川崎さん‼︎」
後ろで降谷さんが叫ぶ声が聞こえたが、私はそれを無視して現場に一直線に向かっていった。