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【R18】コナン短編集【赤井秀一・降谷零】

第1章 Du sollst an mich denken


降:「何か聞いておきたいことは、ありますか?」

『質問ではありませんが、一つよろしいですか?』

降:「ええ。どうぞ」

『私、いち早く成長して降谷さんの右腕になります!』

降:「頼もしいですね。待っていますよ。その宣言、忘れないでくださいね」

『はい!最後まで大切な事を教えていただき、ありがとうございます!』

彼女は再度、感謝の意を述べて清々しい笑顔のまま、退室した。
その姿を僕は見送り、安堵のため息をつく。
すると、ノックの音がして人事担当が入室してきた。
彼は昨日の査定会において、彼女の行動を最後まで問題視していた人物の1人だ。

「降谷さん。貴方の実績を踏まえて、上は今回の件を黙認しました。承認ではありません。この事を忘れないでください」

降:「わかっています。何かあれば、僕が責任を取ると伝えてください」

「そうならない事を願っています。お伝えしたいことは、これだけです。それでは、失礼します」

人事担当は、そう言い残して退室した。
部屋に残った僕は、先ほどの彼女の言葉を思い出す。
将来、「僕の右腕になる」と語った彼女は、意欲に溢れていた。
そんな彼女の成長を阻むわけには、いかない。

降:「彼女の才能を守る為なら、僕は激流にでも飛び込んでやる」

たとえ自身が苦境に立たされようとも、僕は彼女を守っていこうと決心した。
僕がそう思えるほど、彼女のポテンシャルは高い。
僕は、彼女の査定表をパソコン画面に表示させる。

降:「まずは、彼女のバランスの良さが活かされる場所で成長してもらおう」

そして僕は推薦部署欄に、文字を打ち込んだ。

「外事情報部 国際テロリズム対策課」
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