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【ONEPIECE】青 銅 の 剣 と 番 犬

第1章 ラビスタ編〝未来の海賊王へ〟



「…まあ、ほぼ毎日ここで食べてるしね」
「「「「「「毎日⁉」」」」」」
「うん。だから毎日食べてると胃がね! もしかしたら昔からそんなに食べなかったって言うのもあるかもしれないけど…」

 キルマの聞き捨てならない言葉にその場にいる全員が声をあげた。
 もし今日が嵐明けのガラガラ状態でなかったら、きっと苦情が入ってたに違いない。

 「さすが金持ちはちげぇな…」とウソップが呆然とする。
 「羨まじぃ…」と机に頬を当てながら言うとルフィはハッと何かを思い出したように口を開いた。

「食ってる量がすくねぇからチビなのか!」
「なっ⁉ 君と比べないでほしいね!」

 その言葉に、キルマは突然カウンターから立ち上がり、今日初めて声を荒げた。それと同時にキンとしたキルマの声に隣に座っていたゾロの肩が上がる。

 ルフィの言った通り、自分達とあまり歳の変わらない少年だが、身長が170前半のルフィと比べても10㎝は低く感じる。パッと見ても比較的小柄で悪く言えばひ弱そうにも見えるが、彼はルフィと違い、見た目に比例せず胃袋も相応なのかもしれない。

「そうよ、ルフィ。あんたは論外よ」
「そうだそうだ~!」
「ンだとぉ~‼」
「ああ、お前が身長を気にしてるのは十分わかったから。ルフィもお前も落ち着け!」
「おめーに言われても説得力がないんだよ! 僕に命令したかったらまず僕に身長を分け与えるか僕より身長を縮めてくるか僕の前で跪いて言うかどっちかにしろよ…ッ!!」
「理不尽だなお前は!! 俺はなんにもしてねェぞ!」

 ナミの言葉に同情し声をあげたキルマのせいで両サイドであーだこーだと言い争い、カウンターで立ち上がってる二人の肩をゾロが手を伸ばして掴む。
 そのまま椅子に沈め座らせるが、何に火をつけたのかキルマはもう一度立ち上がり長い言葉をずらずらと並べながらゾロの胸倉を掴みがなり始めた。

 するとキッチンから「うるさいぞ」とジークが仕込んでいた肉を持ってキッチンから出る。
 キルマはゾロの胸倉を離し、シワシワになったTシャツを二三回撫でると何事もなかったかのように再び椅子へ腰を下ろす。しらじらしいキルマにゾロは白い目を向けた。
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