第1章 理想のペアと自動販売機
高校生⑧「ついてきな」
丸井と木手は高校生⑧のあとについて行きます。彼のあとについて行きながら、丸井はお菓子の自動販売機、木手はゴーヤー含む野菜の自動販売機の想像を巡らせ期待していました。
果たして、自分たちの知らない例の自動販売機は、合宿所のコーチたちの使用するモニタールームの隣の部屋にあったのです。そこはあまり、Uー17合宿所参加者で入る者はいません。
見た目はさまざまな自動販売機の飲み物の製造見本が並べられてある普通のものだったため、丸井と木手はこのあとの高校生⑧の話を聞くまでガッカリした様子で会話します。
「見たところ、普通の自販機だろい」
「電源は入っているようですがねぇ」
高校生⑧「だが、ただの自販機じゃないんだな。見た目は普通の自動販売機に見えるが、何が出てくるか分からない自動販売機だ。もちろん、製造見本の通りのものは出てこない」
「おもしろそうだろい!」
丸井は両手でガッツポーズし、
「………」
木手は何が出てくるか分からない自動販売機からゴーヤーが出てくる先の予想を頭の中でしていました。
高校生⑧「せっかく、秘密の場所に来たんだ。何が出てくるか分からない自動販売機で何か買ってくか?」