第1章 理想のペアと自動販売機
「まさか、次のゲームは……」
木手は何となく高校生たちの出す次のゲームがわかってしまったようです。
高校生⑧「お察しの通り、自販機でオレたちの飲んだ飲み物を当てるゲームだ。ヒントを言うとわかってしまうから、ノーヒントでいく。オレたち3人のうち1人でも当てることが出来たら、お前たちの用件をちゃんと聞く」
高校生⑥「最初にオレの飲んだ飲み物を当ててみてくれ」
理想のペアは返事の代わりに大きく頷き、緊張の面持ちでまず、高校生⑥が何の飲み物を飲んだか考え、自動販売機前でうなり始めます。
「うーん、どれだろうなー。ノーヒントなのが痛いだろい」
丸井は髪をくしゃくしゃ掻いていました。
「カンが頼りになりますか。あの、1つだけ質問いいですか?」
木手が手をあげます。
高校生⑧「ヒントじゃなきゃな」
「はい、あなた方の飲んでいるものを当てるゲーム、ワタシか丸井くんのどちらかが当てたらクリアでよろしいでしょうか?」
高校生⑧「いや、2人とも同じ答えでいってもらう。よく相談し合うといいぜ」
「そうですか。わかりました。だ、そうですよ、丸井くん」
「ああ、聞いてた。なあ、キテレツ、どれを答えようか?」